「多動性障害」を大人になってから発症する可能性があるという研究結果が発表され、衝撃が広がっている。
米精神医学専門誌に掲載
米医師会の精神医学専門誌「JAMA Psychiatry」に18日、「注意欠陥多動性障害(ADHD)」に関する2つの研究論文が発表された。
子供の頃でなく、青年になって発症する「遅発型ADHD」が独自疾患である可能性が示唆されるという。
多動や不注意などの症状
「注意欠陥多動性障害(ADHD)」とは、発達年齢に見合わない多動や衝動、不注意などの症状が現れる障害。
厚労省のサイトには、病気ではなく生まれつき脳の一部機能に障害があるため発症する「発達障害」の一つとして「7歳までに現れます」と書かれている。
子供時代から大人まで続くADHDは少数派?
ADHDは子どもの頃に症状が現れる障害だと考えられているが、研究チームの追跡調査によると、子どもの時にADHDと診断された大人の患者の割合は12%。
また、成人してからも引き続きADHDの障害がみられた子どものADHD患者も17%と少数だったという。
「子どものADHD」と「大人のADHD」は異なる原因で発症?
さらに、子供のうちに発症するADHDと成人になって発症する「遅発型ADHD」はそれぞれ異なる原因で発症する思われると説明。
大人になって発症するADHDは子どもの頃に発症するADHDよりも遺伝的要因の可能性が低いことなども分かったという。
これらのことから、大人になって症状が出る「遅発型ADHD」は独自の疾患である可能性が示唆されるという。
ネット上には「びっくり」と驚く声
大人になってからADHDを発症する可能性があるという研究結果を受けて、ネット上には反響が殺到。
- これはびっくり
- 初めて聞いた!注意深く追っていきたい話
- アルコールや薬物などの影響もあるのだろうか
- 「生まれつき…」っていう発達障害の定義(?)が崩れない?
- 因子持ってた人が覚醒しただけでしょ
- 子供のころは症状が目立ってなくて、大人になって表面化したのでは?
- 大人のは認知症とか精神疾患なんじゃ?
驚く声や興味深いという声など、さまざまな意見が投稿されている。
大人のADHDの症状は?
大人のADHDとは、具体的にどのような症状が出るのだろうか?以下のような症状がよくみられるという。
- 落ち着かない
- 貧乏ゆすりなど、目的のない動き
- 思ったことをすぐに口にしてしまう
- 衝動買い
- 忘れ物、なくしものが多い
- 約束を守れない、間に合わない
- 時間の管理が苦手
- 仕事などを順序立てて行うことが苦手
- 片付けが苦手
こうした症状がある人が全てADHDというわけではなく、似た症状を起こす障害は他にもある。